こんにちは、新橋の税理士事務所、フェアネス税理士事務所代表の小長井です。住宅ローン控除は所得税における最強の節税と言っても過言ではありません。それは所得控除ではなく税額控除だからです。詳細は本編で説明します。その住宅ローンを
さらにお得に適用する方法として共働き世帯に適用することです。では内容を見ていきましょう。
目次
1住宅ローン控除とは
なぜ住宅ローン控除が最強か、それは所得控除ではなく税額控除だからです。所得控除とは税金を直接安くするものではなく、控除額に所得税率を掛けた金額が節税額でしたね。医療費控除などがこれに該当しました。具体的には所得控除が10万円あったとします。この10万円分税金が安くなるわけではありません。これにあなたの所得税率をかけた金額が節税額となります。所得税率は累進課税制度といい、収入に応じて税率が変わります。一般的には10%程度です。つまり所得控除額が10万円だった場合これに10%をかけるので1万円について税率が下がります。
これに対して住宅ローン控除は税額控除です。基本的には住宅ローン残高の1%が所得税から差し引かれます。
住宅ローンが4,000万円残っていたらその1%である40万円分税金が安くなります。マイホームが手に入り、税金が40万円も安くなるなんてすごいですよね。住宅ローン控除を受ける手続きも簡単です。1年目は確定申告が必要ですが2年目以降は金融機関から送られてくる住宅ローンの年末残高証明書を添付するだけでOKです。
注意しなければならないのは12月31日の住宅ローン残高の1%に対して税金が安くなることです。1年目が4,000万円の残高が40万円税金が安くなります。2年目の住宅ローン残高が3,500万円だった場合は35万円が税金が安くなります。住宅ローン控除の期間は10年間限定です。借金が嫌だからといって早く住宅ローンを返したとします。頑張って5年で返した。しかしそうすると税金が安くなる機会を失います。
テクニックとして10年間は住宅ローンの借入金残高をなるべく減らさないという手段があります
現在は超低金利ですので、借入金残高に対する支払利息よりはるか住宅ローン控除額の方が大きいと思われます。また住宅ローンを組む時、万が一に備えて団信(団体信用生命保険の略です)に全員入ります。これは死亡などの際は住宅ローンがチャラになる制度です。家族に借金ゼロで家を残せます。
この制度の観点からも住宅ローン残高は残した方がいいですね。本来借入期間が35年4,000万円の住宅ローンに対して
一生懸命働いて早期に10年くらいで返し終えたします。その後不幸で亡くなってしまった。すると確かに家族には家が残りますが住宅ローンを一生懸命返したので現金がないってことがおきます。
一方で一生懸命働いて稼いだところまでは同じ。しかし住宅ローンを早期返済をしなかったとします。そして不幸で亡くなってしまった。団信で住宅ローンはゼロ、家も残り、しかも手元に現金がある。さらにさらに住宅ローン残高が多かったので生前は住宅ローン控除で所得税も安くなるということです。
借金を早く返したいという心理も分かりますが複合的にみることが重要です
ここで住宅ローンの概要をご説明します。
1)全体像
・居住を始めた年 平成26年4月~令和3年12月末
・控除借入残高限度額 4,000万円
・控除率 1%
2)要件
・住宅取得後6か月に以内に住むこと。毎年12月31日にその家に住んでいること
・家の面積が40平米以上であること。半分以上は事業用として使わないこと
・その年の所得金額が3,000万円以下であること
・住宅ローンが10年以上で割賦返済であること
・令和3年9月30日までに契約していること
3)中古住宅の場合
・20年(マンションは25年)以内に建設されていること
・令和3年11月30日までに契約していること
・その他は1)と同じ
4)必要書類
住民票、登記簿謄本、売買契約書、住宅ローン年末残高証明書、源泉徴収票
2共働きはさらにオトク
さきほどの住宅ローンですが、夫婦がダブルで住宅ローンを組むとさらにトクをすることができるます。上記概要では4,000万円が上限でした。これは1人で住宅ローンを組んだ場合です。
夫婦二人で組んだらどうなるか。プラス4,000万円されますので8,000万円で税額は80万円も安くなります。
ただしこれを成立させるためには夫と妻がある程度収入がなければなりません。収入がない人に銀行は住宅ローンを組んでくれませんので。8,000万円の住宅ローンなんてと思うかもしれないですが、東京都都心のマンションはざらに億越えです。最近では1億円では豪華なマンションとはいえず、2億円以上するものを港区や千代田区などでは普通にあります。
そんなのサラリーマンが買えるのってことですが、一流企業で共働きをしている夫婦は買ったりします。そんなに高いマンション買ってどうするのと思ったりしますが、、、余談はこの辺にしといて、ではどうやって夫婦二人でローンを組むか?それは下記を満たせばOKです。
・家の名義を夫婦の共同名義にする(持ち分は1/2ずつにする)
・住宅ローンを夫婦の連帯債務にする
これだけです。自宅を共有でもちます。こちらを適用するときの注意点は離婚ですね。共有で家をもっているので、離婚した場合が困ります。家を半分にするわけには行きません。仮に二人で8,000万円の住宅ローンを組んだとします。離婚して家を元夫が引き取ったとしますすると1人で住宅ローン8,000万円を返すわけです。
二人なら返せるけれど1人で返すの難しいですよね。マンションを売却してローンを繰り上げ返済すればよいですが、マンション価額が下落をしたら住宅ローンを全額返せないなんてことになるこもしれません。こんなことにならないためにも夫婦円満が一番ですね。。。
3まとめ
住所ローン控除いかがだったでしょうか。所得税のなかではダントツで節税になります。しかしこれは家を買える人を対象にしており家を買えない人には優遇がない、金持ち優遇税制だ!なんて声もあります。毎年当然のように更新されていますが、世論がこれはおかしいという声が大きくなれば近い将来廃止になる可能性も十分に考えられます。
また節税メリットのために多額の住宅ローンを組むという考えは危険です。住宅ローンは大体の人は一生をかけて払うものです。しかし現代においては安定した収入が定年まで続くとも限りません。その点を十分に見極めて住宅ローン組み、住宅ローン控除を受ける必要があります。
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