知らないと損する! 役員退職金制度

2021.11.10 | 節税・資産運用

こんにちは、新橋にて事務所運営をしておりますフェアネス税理士事務所代表の小長井です。今回の記事の内容は役員退職金制度です。まずは退職金の税金関係を通常の給与と比較しながら解説をしていきます。

退職金は税制ではかなり優遇されているので、これを知らないと損をすることになります。

続いて退支払う側の会社側の処理を確認していきます。個人・法人両面のメリットをしって初めて役員退職金制度を有効に使うことができます。そして最後にまとめとなっております。それでは本日も元気に税金の勉強をしていきましょう!

1報酬の受け取り方は給与より退職金がおすすめ

退職金制度が優遇されているのは長年の勤務実績に対する報酬であり、老後生活の資金となるため国が税負担が重くならないように考慮をしているためです。個人が退職金を受取る際の所得税額計算は分離課税となってます。

分離課税とは給与などの収入と合わせて税金を計算するのではなく、退職金単独で税金を計算することをいいます。字のごとく他の所得と分離して課税するです。しかも退職金は単純に収入金額に税金をかけるのではないのです。


勤続年数1年あたり40万円(20年超の部分は1年あたり70万円)を退職金から引くことができます。(これを専門用語で退職所得控除といいます)

さらに収入金額から退職所得控除を引いた金額に対して1/2を掛けた金額について退職所得税率をかけます。つまりかなり控除したあとの金額に税率をかけることになります。この退職金の税率は5%~45%となっております。退職所得控除をした後の金額でかつ他の収入と合算しないため税金は低くなります。

ちなみに住民税は退職所得控除をした後の金額の10%となります。こちらも退職所得控除が効いているのでかなり税率を抑えることができます。

しかもさらに退職金には社会保険がかからないです。

給与で受け取る場合でも税率は退職金と同じ5%~45%となってます。しかしながら退職所得控除のように大きく引けるものがありません。給与所得控除というものがありますがこちらはMAXで195万円となっています。退職所得控除の計算算式にMAX額がないと比較する大きく差がでますね。また当然ながら給与収入には社会保険料もかかることになる。

では具体的な金額をもとに退職金と給与どれくらい税金が違うか確認をしよう。まずは3,000万円を支払う場合、給与の税金・社会保険料は約1,300万円で負担率は40%を超えています。3,000万円のお金を個人に移そうとすると実に40%もの税金・社会保険料を払わなければならないのです。めちゃくちゃ高いですね。一方退職金は税金・社会保険料で約180万円で負担率約6%です。給与の負担率の40%と比較すると雲泥の差がありますよね。次に事業が成功して1億円の退職金を準備出来た場合です。給与として一括で受け取る場合は税金等の負担額は約5,000万円でなんと50%も税金コストがかかります。一方、退職金で受け取ると税金負担約は2,000万円で20%弱です。手元に残る現金の差が3,000万円も違うんです。

2役員退職金は法人税の経費になるの?

さきほどは退職金を受取る側の個人のお話でした。一方で、退職金を支払う側の法人の取り扱いを見ていきます。従業員へ支払う退職金は経費にすることができます。役員の退職金を支払う場合も経費にすることができますが、役員の退職金を支払う場合には注意点の確認が必要です。役員退職金は不相当に高額な部分の金額は否認されます。不相当っていくらなのって話ですがこれは専門家の間でも結論が出ていないのです。しかしならが実務上の目安はありますのでそちらをご紹介します。

最終の役員報酬月額×在籍年数×功績倍率

功績倍率も具体的な数字は決まっていませんが、代表取締役の場合は3倍くらいとなってます。あとはこの算式を役員退職金規程を作成して書面に残すことが大切です。しかし3倍だから大丈夫ということではないですのでそこは注意してください。

個人的には不相当に高額ってすごくあいまいな表現だと思います。同業他社と比較した場合に高額でないことなどと言われますが、同業のライバル社の社長の退職金をどうやって把握するのでしょうか?また自社への貢献度は会社それぞれで一律に3倍ならOKという理由も説明ができません。

貢献度が高ければ功績倍率10倍だっていいとおもうのですが、そこは日本、いまだに横並び文化が残っているのです。出る杭は打たれるです。

3まとめ

退職金制度いかがだったでしょうか?法人から個人に資産移転をすることは本来ならかなり税コストがかかります。退職金は老後資金という側面もあるため税制がかなり優遇されてます。しかしながら、10年で社長を退職して役員退職金で資金を移しても問題ありません。

その後今流行っているFIREをして悠々自適に生活をするのもありですね。また一点、気をつけることは役員退職金を出した後は基本的には元社長は会社に現れないことです。退職後も残って仕事をしていると、表面上は退職しているけど、実態は会社経営をしているじゃんということで税務署に役員退職金を否認されることがあります。退職金は金額が大きいので税務調査で否認された際のリスクが大きくなります。


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