一般電子帳簿保存or優良電子帳簿保存、どちらを選択するかの決定版

2021.11.26 | 財務戦略・経営戦略

こんにちは、新橋の税理士事務所、フェアネス税理士事務所代表の小長井です。過去に一般電子帳簿保存と優良電子帳簿保存についてそれぞれ記事をご紹介しました。その時の詳細は下記をご参考ください。今回はこの二種類のうち結局、自社にはどちらが向いているの?というあなた向けに、それぞれの特徴をまとめて会社ごとにどちらを適用した良いかをまとめました。ぜひ電子帳簿保存導入を検討されているあなたは最後まで読んでみてください。

1一般電子帳簿保存が向いている会社

1.1概要

一般電子帳簿保存のメリットは手続きがラクというところです。以前の電子帳簿保存法は税務署に色々書類を準備して申請をしなければならなかったのですが、一般電子帳簿保存は税務署への承認申請や届出が不要ではじめることができます。つまりは自分で勝手に始めちゃっていいんです。


いつから一般電子帳簿保存をしてよいか?令和4年1月1日からです。

また一般電子帳簿保存は相互関連性や検索機能等のシステム要件が緩和されている点も導入しやすさにつながっています。そのため優良電子帳簿保存より導入コストが抑えることができます。ただし税務調査による修正をした場合のペナルティである過少申告加算税が課されたときの5%相当額が控除されるというメリットはありません。

1.2向いている会社

手軽に電子帳簿保存を始めたい会社、とりあえずDXの第一歩を踏み出したい会社には向いてます。コストも手間も優良電子帳簿保存の比にならないほどラクです。注意点は税務調査がきて何か指摘をされた場合に過少申告加算税の5%控除がないというところです。個人的にはここのメリットはあまり大きくないかなと思います。

2優良電子帳簿保存が向いている会社

2.1概要

優良電子帳簿保存の適用を受けるためには税務署長に届出書を提出する必要があります。また多くの要件を満たす必要もあります。適用ハードルが一般電子帳簿保存と比較するとかなり高いです。対してメリットは税務調査が来て、指摘をされ修正する場合に過少申告加算税が5%と軽減されるというところです。


優良電子帳簿の要件は、改正前の承認制度における要件をおおむね踏襲していることが、従来同様かなりのハードルの高さを覚悟する方がいいです。

2.2向いている会社

すでに電子帳簿の承認を受けている会社、過少申告加算税の5%控除の影響が大きな会社です。つまりは大企業が中心です。優良電子帳簿保存の要件を満たすためには手間もコストもかかるためそれを上回るような効果がある場合は適用することおススメです。ペーパーレスするメリットは以前ご紹介しておりますので下記をご参考ください。

3まとめ

一般電子帳簿保存と優良電子帳簿保存、二種類あるのは知っていたけれどどちらを適用したらわからないというあなたに今回は紹介してみました。

結論は優良電子帳簿保存は大企業向け、ものすごいこだわりがなければ一般電子帳簿保存で十分というのが私の意見です。

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