経理をDX(デジタルトランスフォーメーション)しよう!

2021.09.11 | 財務戦略・経営戦略

こんにちは、新橋にて事務所運営をしておりますフェアネス税理士事務所代表の小長井です。今回は経理業務の紙資料脱却について解説をしていきます。最初になぜ、経理は紙文化から脱却出来ないかをお話します。そして紙から電子データへ変更した場合にどのようなメリットがあるかを確認して、最後にまとめという流れです。それでは本日も元気に税金の勉強をしていきましょう!

1経理の長い紙歴史からの脱却

新型コロナウイルスがまん延し2年近く経ちました。世の中の考え方は強制的に変えられてしまいました。新型コロナウイルス前は皆さんは当然会社に行かなければならないと思って毎日通勤電車に揺られて通勤をしてました。しかし新型コロナウイルスにより強制的に人と距離を保たなければならなくなりました。そしてリモートワークが急速に普及しました。営業部署などはズームやスカイプでリモート営業するなんて言うことは当たり前になりました。その中で異端の部署があります。それは経理部門。経理マンは依然として会社に出勤しなければなりませんでした。それはなぜか?理由は一つ、税金の納税計算については未だに紙保存を前提とした法律になっているからです。国民の義務である納税について紙が前提では一会社の努力ではどうにもならないのです。レシートをスマホで撮影して、ネットを通じて申請、承認することができるシステムがあっても電子データ保存が法律で認められていない場合はどうにもできません。ということで他部署が自宅でリモートワークをしている中で経理部門は相変わらず、会社に出社して紙資料を夜遅くまで見続ける状態です。

しかしこれがようやく変わる兆しがみえてきました。政府がようやく世間のビジネスの要望に応じて経理のDXを推し進めるように法律が作られることになりました。ちなみに今回の経理のDXに限らず、税制改正はビジネスの実態より2~3年遅れてようやく整備されるということが普通です。国の機関が民間のビジネススピードに追いつくことは難しいのです。

令和4年1月1日に施行される電子帳簿保存法により変わることになります。さらにこれはある程度の規模のある会社のみが恩恵を受けられるのではなく、一人社長のようなマイクロ法人にも適用することができます。一人社長も経理の手間を削減できる可能性があります。

2紙から電子データに移行するメリット

とはいえ、やっぱり紙の方が見やすいよね、チェックするときは紙でないとという意見もあります。しかしここからは紙では成しえない、電子データの良さを解説していきます。
(1)コーポレートガバナンスの強化
電子データは閲覧履歴や修正履歴が残ります。紙資料の場合、だれがどのように見たか、修正したかについて後日ではわかりません。また資料改ざんや消失リスクがグンと減ります。紙資料のように個人のキャビネットに入っていたということはありません。コーポレートガバナンスの強化は昨今どこの企業にも求められていることです。電子データへの移行はこの一助になります。

(2)業務の効率化
これが電子データの一番のメリットかもしれません。まずは情報共有ができます。資料をネットワーク上で管理することにより、手軽にだれでも会社にいなくても見ることができます(逆に閲覧制限を掛けて特定の人だけみるようにすることもできます)またネットワーク上にあるためいちいち印刷をし、配布をするなど無駄な時間を省くことができます。毎回資料を準備するだけで30分、1時間かかるなんてことはなくなります。さらにデータ管理のよいところは検索機能があることです。ひと昔なら大量の紙ファイルのなかから一生懸命、一枚の領収書を探したなんてことがあったかと思いますがそれがなくなります。必要な資料を検索によって迅速に見つけられる。これにより物を探すというなんの生産性もない作業が減ります。

(3)コストカット
電子データを導入する際の一つの障壁となることにコストが増えるということがあります。しかしむしろこれは逆です。電子データを導入するコストはサーバーの設置費用や専用ソフトのランニングコストがあるかと思います。しかし紙資料のコストは本当に多岐にわたります。まずは保管について、そもそも紙を印刷するこれにより紙代、インク代がかかります。(さらに失敗したら印刷をし直す必要もあります)また書類の発送段階では封筒代や郵便代が発生します。社内の資料で保管が必要なものは倉庫を借りることもあります。倉庫の賃料、倉庫まで運送費用、逆に資料を倉庫から取り寄せるための総務の方の人件費など紙を扱うためには実は多額の費用が発生しています。いままでは紙でしか出来なったので必要コストとしてだれも疑いませんでしたが、これからは削減出来る対象となってくるのです。

(4)今後のビジネス対応
今までは紙文化が当然とされて、一社のみで電子データをすることが困難でした。弊社は電子データのため紙の請求書を出せませんということ難しかったです。しかしこれからむしろ紙の請求書をやめて電子データで請求書をくださいと言われる時代です。そのタイミングでデジタル化が追いついていないようでしたらビジネスチャンスを逃すことになります。DXを進めることはビジネスを行う上では必須事項となってきます。

3まとめ

今回の記事はどうだったでしょうか。これからますますビジネスの世界ではDXが進んでいきます。税務の世界でも令和4年1月1日より電子帳簿保存法が大きく変わるため今後紙文化に戻ることはありません。このような状況のためむしろ積極的にDXを推し進めていきましょう。今後も経理のDX記事を発信しています。
フェアネス税理士事務所は新橋、汐留、浜松町、大門から徒歩圏内にある事務所です。経理のDXについても初回無料相談を行っておりますのでぜひ下記よりお気軽にお問い合わせください。それではまた次回の記事でお会いしましょう!

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