扶養控除を利用してトクをしよう

2021.11.03 | スタートアップ・フリーランス

こんにちは、新橋の税理士事務所、フェアネス税理士事務所代表の小長井です。以前の記事で個人事業主が税金を安くするためには経費を増やしましょうということをお伝えしました。実はこれ以外にも税金を安くする方法があります。

それは所得控除が適用できるかを検討するです。とくに扶養控除は実は控除できるのに毎年損をしている人がいることがあります。この話は個人事業主だけでなくサラリーマンも対象になる可能性があるのでぜひサラリーマンのあなたも読んでみてください。

1所得控除とは

まず所得控除ってなんぞやって?話からします。まずは所得税の計算方式は覚えていますか?

売上ー経費

しかし実はこのつづきがあります。

売上ー経費ー所得控除=課税所得
課税所得×所得税率

これが正しい算式です。つまり経費以外に所得控除を使っても所得税税を減らすことができます。この所得控除には色々な種類があります。基礎控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、医療費控除、社会保険料控除、、、などなどです。税務署が親切にこの控除を適用できますよとは教えてくれないので自分で調べる必要があります。今後の私の記事でも皆さんに使えそうな所得控除で節税出来そうなものは積極的にご紹介します。今回は扶養控除についてご紹介します。


個人事業主は飲食費などを経費にできるがサラリーマンは節税の余地がないなんていいますが、所得控除を使えばサラリーマンだって節税はできます。また近年ではふるさと納税などもありますがこれは所得控除のうちの寄付金控除というものに該当します。

サラリーマンのあなたはそういうめんどくさいことは会社がやってくれているでしょと思っているかもしれませんが、会社が行ってくれるのは必要最低限のことのため、プラスアルファの控除については自分でする必要があります。

2扶養控除が使える可能性がある

ではまず扶養控除についてご説明します。ザック言うとあなたが養っている家族、親族がいる場合は税金を安くしますよという制度です。詳細は次の通りです。ちなみに配偶者(奥様や旦那様今回は便宜的に以下奥様と表現します。)がいる方は配偶者控除、配偶者特別控除という別の制度があります。今回の趣旨とは違いますがこちらも簡単に説明します。


配偶者控除は収入が103万円以下の奥様がいる場合は、あなたの収入次第で最大38万円の所得控除がうけれます。飲食店の店長とパートさんのやりとりとして年末が近づくと店長は店が忙しいからもっとパートさんにシフトに入ってくれないかと頼むけれど、パートさんは旦那さんの扶養に入りたいからと断るなんていうやりとりがあります。しかし実際は103万を超えたからといって旦那さんの所得控除がゼロになるわけではないのです。それが配偶者特別控除です。奥様の収入が201万6,000円未満の場合はあなたの収入次第で最大38万円の所得控除が受けれます。

話を本題に戻して、扶養控除を再点検しようということですが、そもそもの扶養控除を説明します。

・扶養している16歳以上の家族(親族)がいる
・扶養親族1人あたり38万円
・19歳以上23歳未満の扶養親族は63万円
・70歳以上の扶養親族は48万円
・70歳以上の同居老親等は58万円

ここで重要なことは扶養親族の範囲とどのような状態を扶養をしているといえるかです。まずは扶養の範囲は明確になっています。税法上は6親等以内の血族、もしくは3親等以内の姻族となります。
6親等の血族はいとこを含みます。3親等の姻族は妻の叔父叔母まで扶養にいれることができます。
この範囲はかなり広いですね。


扶養について上の概要の通り何歳でも扶養に入れることができます。大学卒業した年の23歳以上の人は扶養に入れられないのではと思い込んでいた方もいるのではないでしょう。ただし16歳未満は扶養していてもそんなにお金がかからないだろうという判断で税務上の特典である扶養控除の対象となっていません。また収入が増えて扶養が外れた場合でも翌年の収入が減れば扶養に入ることができます。

また扶養親族は必ずしも同居している必要はありません。

例えば子どもが東京の大学に進学し1人暮らしをする。勉強に専念したいためバイトなどはせず親の仕送りで生活する。これは親が生活費を面倒みているため大学生の子どもは扶養に入れることができます。

逆に年金をもらっている親世代を扶養に入れることができる可能性があります。65歳以上の場合は年金収入が158万円以下なら扶養にいれることができます。65才未満の場合は108万円以下。また両親どちらがなくなっており遺族年金をもらっている場合、遺族年金は所得税上、非課税扱いつまり収入ゼロとみなされるため扶養親族にいれることができます

3まとめ

扶養控除いかがだったでしょうか。経費を増やす以外にも節税方法はある。所得控除をするでしたね。しかも所得控除には色々な種類があるため適用できるかどうかは自分で検討する必要がありました。

その中で扶養控除は一番検討をしやすいものでした。実は親族に扶養に入れる人がいたのに漏れていたなんてことも結構あります。逆に扶養にならない人を扶養にしていたなんてこともあります。

扶養にならない人を扶養にすると税務署からすぐに問い合わせがきます。本当に税金をとることに関しては税務署はぬかりないです。そのため損をしないように扶養控除を検討することは大切ですが扶養親族の対象でない人を含めることはやめましょう。


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