会社設立 売上1,000万円では判断できない理由

2021.10.14 | スタートアップ・フリーランス

こんにちは、新橋にて事務所運営をしておりますフェアネス税理士事務所代表の小長井です。フリーランスで事業が上手く行ってきたら次に悩むのが会社設立のタイミングですよね。

会社設立の判断基準として売上1,000万円と言われていますが、結論は売上だけでは判断できないです。会社設立の判断で重要になってくるのは実は利益です。

1個人と会社の税率比較

個人と法人の税率を確認してきましょう。個人の場合、税金の種類は所得税、住民税、事業税があります。最初に所得税です。税率は5%~45%です。随分幅がありますが、これは累進税率というものです。所得が多いほど税金がたくさん取られる仕組みです。課税所得が195万円以下の人は5%に対して課税所得が4,000万円を超える人は45%も税金取られます。頑張って稼いだ人ほど税金が高いんですね。

続いて住民税ですね。これは所得税とすこし計算が異なりますが所得税の課税所得に対して10%と覚えて頂ければOKです。こちらは良くも悪くも定率です。所得が多い方も低い方も平等ということです。

さらに事業税です。こちらは文字通り事業を行っていると方に課せられる税金です。サラリーマンは払う必要はありません。税率は3~5%です。

お気づきでしょうか。こちら3つの税金を合わせると最大で60%も税金として取られます。

この税率をみたら富裕層が税率の低い国に移住する気持ちもわかります。さらに税金だけではなく、これに社会保険も徴収されることになります。一般的な収入の場合は税金より社会保険の方が大きな負担になってきます。これを解消する方法としてマイクロ法人の設立があります。マイクロ法人を使った社会保険の最適化のお話はまた別の機会にかきます。

では続いて会社の税率です。法人税、法人住民税、法人事業税があります。法人税の税率は所得(利益)が800万円までは15%と800万円を超える場合23.2%です。

スタートアップやマイクロ法人で所得800万円を超えることはかなり難しいと思いますので、とりあえず法人税は15%と覚えておきましょう。これに法人住民税、法人事業税を合わせると税率は25%~35%です。会社設立当初は税率は25%程度でOKです。

個人と会社で税率は全然違うことがわかりましたよね。稼ぐようになったら個人は最高60%も税金が取られるこれは明らかに会社設立をした方がいいですよね。しかし収入が少ない間は個人の方が税率は低くなるワケです。するとどのタイミングで会社設立を判断するかですが、それは次に見ていきましょう。

2会社設立の売上基準が1,000万円でない理由

会社設立するタイミングとして世間で言われているのが売上が1,000万円を超えたらタイミングです。しかしこれは誤りです。


税金が課せられるのは売上に対してではなく、利益に対して課せられます。つまり売上がいくら多くても経費が多ければ利益は少なくなり税金も安くなります。

売上1,000万円というのは消費税の話です。売上が1,000万円以上あると、赤字など関係なく消費税が課せられるのでここを判断基準と考えているようです。他の所得税、法人税は利益に対して課せられているため、判断基準は利益で考えことが適切です。

所得(利益)が300万円を超えたら会社設立を考えても良いです。ある試算によると、所得300万円の場合、個人の場合65万円程度、法人の場合40万円程度となり25万円も節税になります。

私の個人的な考えもビジネスを継続して行うのであれば早めに会社設立することをおススメします。もちろんフリーランスのままでもよいのですが、日本社会では、株式会社や合同会社などは社会的な信用が個人より圧倒的に大きいです。同じ業務を行っていてもなんとなく会社の方が信用できると思わています。この信用というのは何も変えが得たいものなのです。

また会社の方が経費の考え方やビジネスを行う上での自由度が圧倒的に個人より高いのです。多額の借入などをしていなければ一回目の会社設立で失敗したら一度、会社経営を辞めて従業員に戻れば良いのです。会社設立の経験はかならず人生の糧になります。また一度でビジネスが成功するとは限りません。

私の知り合いの社長に今は、成功して時間もお金も自由に使っている方がいます。しかしその社長も若い頃は会社を3つもつぶしています。致命傷を負わなければ何度でもビジネスをすれば良いのです。

会社設立がとにかくおススメといったものの当然にの注意点もあります。それは、会社設立をする場合、基本は顧問税理士をつける必要があります。税理士の顧問報酬は安くて20万円程度から平均50万円程度です。しかし顧問税理士がいるとビジネスの相談をできるとういう安心を買うことができます。

一人で会社を経営するというこは不安が多くあります。そんな中顧税理士に相談できるということは大きなメリットになります。


もう一つ会社設立の注意点は税務調査です。会社設立をすると税務調査が来ます。一般的には5年以内に1回です。しかしこちらも顧問税理士がいればしっかり税務調査も対応をしてくれるのでそこまで心配になる必要はない。

3まとめ

会社設立が売上1,000万円で判断できないはいかがでしょうか。売上ではなくて利益が判断基準ですね。またビジネスを今後も継続するならば会社設立をすることをおススメします。自分で事業をすることはサラリーマンでは味わえない色々な経験をすることができます。フェアネス税理士事務所は新橋、汐留、浜松町、大門から徒歩圏内にある事務所です。これから会社を設立したい方やフリーランスで事業大きくしたい方などの応援もしております。初回無料相談も行っておりますのでぜひお気軽にご連絡ください。

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